武井バーナーを愛用してる方は多いかと思います。

こちらは武井バーナーの小さいやつです。
武井バーナーの故障でよくあるものの一つに、
炎が偏ったり、炎が大きくなり過ぎる、というものがあります。
これらの対処方法としては、ノズルチップの交換が有効です。

バーナー部分の先端の穴の空いたキャップがノズルチップ。

なぜ、炎偏ったりするのか、その根本的な原因と対処法をまとめたいと思います。

まずは、ノズルの構造を確認しましょう。
穴の空いたノズルチップに、針付きギアの針が通る事で、煤などによるノズルの詰まりを清掃することが、針付きギアの役割です。
針付きギアの針(清掃針、クリーニングニードルともいう)はステンレス製で、ノズルチップは真鍮製です。
さて、ここで清掃針の拡大写真を見てみましょう。

このように、ニッパーで切ったままの鋭利な形をしています。
このような鋭利なステンレスの針で、真鍮製品を引っ掻いたらどうなるでしょう?
ステンレスのほうが硬いので、真鍮が削れてしまいます。
もうおわかりの方もいるかと思いますが、このような事が起こっています。

ノズルチップの穴と針が一直線であれば何も起こらないのですが、どうしてもほんの少し中心がずれています。

そのため、使っていると少しずつノズルチップの穴が削れて穴が大きくなってしまうのです。
穴が歪になれば、当然気化した燃料の噴出も偏ります。そして、炎に偏りが出てしまうわけです。
対策としては、
1.針の鋭利な部分を丸める
2.中心のズレを減らす
が有効です。

針の先端をヤスリで削ってやればこのように丸くすることができます。これで少し中心がずれていても、削れ難くなるはずです。
中心のズレは虫眼鏡などでどっちにずれているかを確認して、ペンチなどでほんの少し針を傾けてやると良いです。
これで、対策は完了。
炎の偏りに悩まされている方も多いと思います。
一度削れてしまったノズルチップは交換するしかありませんので、一度交換して上記の対応をすれば当分はメンテナンスフリーで行けるはずです。
ノズルチップと針付きギアは、武井バーナー製造株式会社さんに問い合わせればノズルチップ300円程度、針付きギア1200円程度で販売していただけます。
ノズルチップを交換しても、炎の偏りが改善されない場合は、ノズルチップを取り付ける部分が、中心にない可能性があります。その場合はバーナーの個体差による個性と考えて諦めるか、武井バーナー製造株式会社さんに修理を依頼すると良いと思います。